1672◆僕らの正義と生き方を模索する日曜朝の戦い。～「スーパー戦隊ヒストリー展」を見てきた話 #イベントリポート
イベントで体感して見えた感じたことを共有したい。今回は、46作目に突入、ゴレンジャーから始まる特撮もの「スーパー戦隊」シリーズの歴史を俯瞰できる展示「スーパー戦隊ヒストリー展」を観てきた話。
＜観に行った展示＞
◆スーパー戦隊ヒストリー展 1975-2021
～ゴレンジャーからゼンカイジャーまで。スーパー戦隊45の歴史～
2021年11月23日（火）～2022年4月10日（日）
http://www.skipcity.jp/event/vm/super-sentai/
僕らができる正義の話の手がかりを思い出す
スーパー戦隊45弾を記念しての展示。まあ展示自体はシンプルで解説パネルにちょっと撮影小物がいくつかおいてあって、テレビのオープニング映像が流れているというもの。もっと分厚い展示を望んでしまう。
日曜に行ったが、お客さんはそこそこ。多くは親子連れの戦隊ファンが訪れている。スキップシティ自体がかなり不便だからか、そんなに目新しい展示でもないからか、混んではいない。デパートの催事会場のヒーローショーや東京おもちゃショーのステージの方が人気だろう（一度はいってみたいなＧロッソ）。
番組のオープニング映像が流れているところで、ファンの子供たちがじっと見つめているのが印象的。また、踊りのコーナーで一緒に踊って写真を撮っている様子も微笑ましい。立ち位置変えずに子供が楽しめる作品を作り続けているのだなとも思う。時々カップルが自分たちが当時見ていた戦隊を指さして話しているのを見ると、恥ずかしくも嬉しい気持ちになる。
とにかく恥ずかしいのは、過去の映像（別に配信動画でも見られるやつですよね）を眺めているだけで、涙が溢れてきたこと。もしかしたら私の老人ホームでの歌唱曲は、サンバルカンなのかもしれません。冷静に考えれば、大したことは歌っていないのだけれど、勇気や友情、愛と正義を鼓舞する歌詞はなぜか染みてしまう。
世間的には、子供の見るスナック菓子、玩具メーカーの宣伝という意味も強いだろう。映像文化的には、日本アクションチャンバラ最後の活動場、日本特撮の基礎力の厳しさ、イケメン俳優発掘の場、大河や朝ドラに次ぐ１年間の撮影を役者が体験できる機会という意味もあると思う。個人的には、子どもが培う「正義」という概念の成長場といえる気がしている。ようは戦争映画の代替という意味も少なくない、戦いを経て、敵をやっつける。しかも恒常的に戦闘をして、場合によっては巨大ロボットを介して市街戦もおこなう（街も破壊されるがその後のフォローはなし）。最終的になんらかの解決をして平和が訪れるという、いやもうこれそういうやつじゃん。むろん多様性を重んじる時代においては、敵との闘いも抽象度が増し、正義をことさら言わなくなったり、悪には起因するものがあったり、どうやったら互いに共存できるかを模索したり、共存にはルールが必要という、大きな物語が横たわっていたりする。
いまだに「戦う人々」の物語が、朝いちばんに放送される意味、というか結果として人々に与える影響の大きさを考えると、戦隊ものや仮面ライダー、ウルトラマン等のチェックは止められない。
＜参考＞
◆スーパー戦隊百科
https://www.super-sentai.net/sentai/
◆スーパーせんたいフレンズ
https://www.super-sentai-friends.com
◆常識を覆した新スーパー戦隊シリーズ プロデューサーが明かす「男性がピンクの戦士」になった理由
https://news.yahoo.co.jp/articles/90ab1a21980ff8ff2c9f6290fa566f78c4a68376
◆暴太郎戦隊ドンブラザーズPR
https://www.youtube.com/playlist?list=PLPtUVm4GBlyIFNjk5MyauE4Kg8m_C-hat
以上、
週末の配信回「タネメガネ」では収録後、気が付いたことや追加で考えたことなどを振り返っています。よろしければそちらもお聴きください。
https://taneraji.com/series/tane-look-back/
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