1741◆ #この同人誌がすごい!第34回文学フリマで手に入れた同人誌など~『生活の批評誌no.5 』『会話と作文 vol.0』『つくづく別冊②』『仕事文脈 vol.20』『近代出版研究』『f/22 作り手によるドキュメンタリー批評』ほか #推し文
本やマンガにゃ賞あるが、同人誌には賞がない。そんなら俺らが紹介するぜ。「この同人誌がすごい!」。今回は、第34回文学フリマ東京で見つけた4誌と、ちょっとレアな2誌を紹介します! https://taneraji.com/
<今回のすごい同人誌(一部ISBN付)>
◆生活の批評誌「生活の批評誌no.5 【「そのまま書く」のよりよいこじらせ方】」
◆散文運動 「会話と作文 vol.0 特集:語彙再考」
◆つくづく「つくづく別冊②『おかしな雑誌のつくりかた』
◆仕事文脈「仕事文脈 vol.20」
◆近代出版研究 創刊号
◆f/22 作り手によるドキュメンタリー批評
<同人誌を取り上げる理由>
・同人誌は紹介されるメディアが偏りがち
・同人誌は一般流通に乗らながち
・同人誌は調べないと見つからながち
・同人誌は合う人を選びがち
・同人誌には評価基準がない
でも、忘れてはいけない/忘れられない同人誌はある。
<オレンジ選考>
◆生活の批評誌「生活の批評誌no.5 【「そのまま書く」のよりよいこじらせ方】」
「生活」と「批評」。その2つを隣り合わせにすることで、軽く前向きに流される日常に抵抗する批評同人誌です。
B5判|縦書き|92頁
企画・編集・DTP:依田那美紀
発行:2022年5月25日
手売り販売価格:1,400円(悪税抜き)
https://seikatsuhihyou.booth.pm/
https://seikatsuhihyou.hatenablog.com/
https://twitter.com/seikatsuhihyou
▽目次
・巻頭言:「そのまま書くをよりよくこじらせるために」(編集長 依田那美紀)
・皮のにおい |Ingvill Kjarstein (イングヴィル・シャースタイン)
・「そのまま書く」をそのまま書く |niina
・政治的な物語から個人的な物語を守り、分有するために |佐々木ののか
・インタビュー:自分語りをさまよって |滝薫
・当世書生気質令和編 |呉樹直己
・返信--わたしの〝こじらせ〟について |川口好美
・座談会:フィクションと「そのまま書く」がともにあるために 井上彼方×オーガニックゆうき×依田那美紀
・教室のうしろの席から |原告A
・幸福の表明を破る |依田那美紀
・#147□□□ |黒嵜想
・十年後の返信 |遠藤のぞみ
・広告:非実用品店めだか
◆散文運動 「会話と作文 vol.0 特集:語彙再考」
出版社に就職したものの、「編集」って実際のところ一体何をすることなのかよくわからない編集二人が自主練的につくった同人誌です。「言葉」をテーマにした作文が8本載っています。
編集・発行:散文運動
本体価格:600円
https://twitter.com/tenteibunko
▽目次
・なぜ「語彙」を「再考」なのかーー「言葉のお守り的使用法」と「生活記録」について(半澤泉)
・「こういうニュースだけ見ていたい」ーー猫の威を借る人たち(リニア)
・みなは楽しんでいるのか(菅田眞之介)
・独白を噛み締める(生江晋太郎)
・花ひらく(浅川六)
・たいせつ(ファットマン)
・下書きと清書行ったり来たり(柴山花奈子)
・<ノイズ>と夢について、ちょっとしか記されていない言語活動に関するあれこれ(前川千亜理)
◆つくづく「つくづく別冊②『おかしな雑誌のつくりかた』
インディーズ雑誌『つくづく』のバックナンバーを解説するガイド本で、販売サイト(『つくづく』vol.3)の説明文や様々な号のおまけで発表してきた文章をまとめた合本。要は、雑文集です。第一章は書き下ろし。第二章以降は、書き下ろしと既出の文章が混在。『積読の100冊』という冊子も全ページ、そのまま掲載しています。
新書版(VHSサイズ)/216ページ
2022年5月29日発行/初版:100部 2022年5月29日 2刷:200部
価格:1,000円
https://tukzuk.stores.jp/
https://twitter.com/tukzuk_vol14
▽目次
第一章 そもそも『つくづく』とは何か
しかしを使いすぎる/これは、ガイド本である/『自家中毒』と『経過観察』/本書は『つくづく』の合本/カラーボックス理論/「研究」という言葉の持つイメージ/問いだけが載っている/「怠け」がテーマだった/自己啓発書であり/「牽強付会」という名のサークル/自由研究とは、ただの「言い訳」/第三者の理解を求めているのか/これは「雑誌」ではなく「書籍」/広告が入っても書籍か/雑誌は、個人的な学校/研究成果のおすそわけ/雑誌とは、実験の場/雑誌を通して世界を見ている/順番通りに刊行しない理由
第二章 創刊と同時に休刊、そして復刊
第三章 コロナ禍の自由研究
第四章 リニューアル前夜?あとがきにかえて?
◆仕事文脈「仕事文脈 vol.20」
すべてのゆかいな仕事人に捧げるリトルマガジン『仕事文脈』。年2回刊です。
A5判・122頁
ISBN978-4-907053-54-3
2022年5月下旬発売予定
価格:本体800円+税
http://tababooks.com/taxtbinfo/shigotobunmyaku
https://twitter.com/shigotobunmyaku
▽目次
特集1:家族×仕事
・家族になって、得したい? 小沼理
・文学の中の「オンナ・コドモ」?あるいは家庭?の領域の仕事 小川公代
・「家庭料理」について??自分、そして誰かとの“ホーム”を形成するために 白央篤司
・シルバニアファミリーから考える 浪花朱音
・インタビュー 親/子の影響 丹野未雪
・編集部座談会 「標準」の外から考える家族と仕事 宮川真紀・小沼理・浪花朱音
特集2:「会う」が変わった
・調査 最近、誰と会った? それぞれの一週間 小沼理・浪花朱音
・会わずに仕事 クラウドソーシング体験談 浪花朱音
・インタビュー 会いたくて〇〇をはじめた 小沼理・丹野未雪
・小説 フェアな関係 兼桝綾
連載など:
・文脈本屋さん・17 ボタン
・仕事回文・16 杉野あずさ・みりんとおさとう
・40歳、韓国でオンマになりました・4 オンマだって、人なのだ 木下美絵
・「聞く」という仕事・7 「変わる」ために 辻本力
男には簡単な仕事・3 体育会系なノリに馴染めないこっちだって男なのに ニイマリコ
・無職の父と田舎の未来・20 心地よさと摺り合わせ、都市とコミュニケーションについて さのかずや
・35歳のハローワーク・10 小学校教師、うつ病を経て古本屋と印刷のお店をオープン 太田明日香
・虹色眼鏡・12 イースト・バイ・ノース・イースト チサ/さようならアーティスト
・仕事文脈コラム 特権を奪われて怒る権利はない 宮川真紀
<ポン選考>
◆近代出版研究 創刊号
「いまだ近代の書物についての知識の格納場所はない」という問題意識のもと、「日本の近代書籍についての小さい問題の登録所」として年刊研究誌『近代出版研究』を創刊します!
著:近代出版研究所
出版社:皓星社(2022年4月7日)
288 ページ
定価:2000円(+税) ISBN:978-4-7744-0762-3
https://www.libro-koseisha.co.jp/publishing/9784774407623/
⇒出版にまつわるいろいろをちょっと学問的に研究しているがテーマに惹かれてしまいます。「立ち読み」の歴史(46ページにわたる寄稿)/はがき職人系民俗学者のプログラム(はがき職人の話ではない)/図書館は書籍感に何故取って代わったか(そういえばなぜその名前なのかが、チコちゃんベースじゃなく知れる)
◆f/22 作り手によるドキュメンタリー批評「第三号 さあ、カネの話をしよう!」
2019年創刊。ドキュメンタリーカメラマンである編集長・満若勇咲の「ドキュメンタリーの作り手が現場から肉声を発信して議論の場を活性化させていきたい」という思いに賛同した、ディレクター、録音技師などの現場人が編集員となり参加しています。f/22は「見たいものだけ見る」のではなく、パンフォーカスのように、あらゆるものに焦点を当てて、広く開かれた議論をする場を作るという目標から名前を付けました。
出版社: f/22製作委員会(2021年7月6日)
301ページ
定価:1600円(+税) ISBN:978-4-9912013-0-1
https://f22tsukurite.com/about/f-22-magazine/
https://twitter.com/f22_tsukurite
⇒部落差別をテーマにしたドキュメンタリー映画「私のはなし 部落のはなし」の監督満若勇咲(みつわかゆうさく)が作っているという話を知って手に入れました。場合によっては自らをさらけ出すような内容は生々しく迫ります。(過去特集:キャメラマン不要論 撮られる者たちの眼差し 子どもと仕事とパートナーほか)
以上、
週末の配信回「タネメガネ」では収録後、気が付いたことや追加で考えたことなどを振り返っています。よろしければそちらもお聴きください。
https://taneraji.com/series/tane-look-back/
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