1750◆『編集の提案』と「音筆の会」をきっかけに考える令和の編集②~雑誌と編集~ #令和編集考

令和編集考

令和時代の編集のあり方を考えていこう。今回は、津野海太郎著、宮田文久編の書籍『編集の提案』と関連イベント「音筆の会」をきっかけに令和時代の「雑誌と編集」について考えてみます。https://taneraji.com/

冒頭はテキスト『編集の提案』「雑誌はつくるほうがいい」と「音筆の会:編集部の演技」の紹介しています。中盤から(14:45~)作ってみたい雑誌企画など含めた、僕らが考えるこれからの「雑誌と編集」の話をしています。

<テキスト>
『編集の提案』
晶文社での活動をはじめ出版文化の重要人物でありつづけてきた伝説の編集者・津野海太郎による、過去を携え、現在と共に呼吸し、未来を見すえる編集論集。「本の野蛮状態の先へ」、「編集者というくせのゆくえ」ほか1977年から2001年に書かれた全18篇に加え、鼎談(津野海太郎×宮田文久×若林恵)を新たに収録。伝説の編集者の実践と思索に、「編集」の新たな可能性を探る、「編集者以外の人」のための編集論アンソロジー。

著:津野海太郎 編:宮田文久
発行:黒鳥社(2022年3月15日)
四六版/256P+カラー口絵32P
定価:2200円(2000円+税)
https://note.com/blkswn_tokyo/n/n88012fe4649c 

◆今回のテーマ箇所 第1章 取材して、演出する「雑誌はつくるほうがいい」
・雑誌を読むことは芝居を見ることに似ている
・雑誌には人間のこころをとらえてはなさない魔力がある
・雑誌には、なんらかのかたちで、そこにしか存在しない”なにか”が必要
・雑誌のたのしみとは雑誌の演技をたのしむことである

<テキストイベント>
「音筆の会」
:番外『編集の提案』の変|第2講「編集部の演技」
ジャズ評論家・柳樂光隆、フリー編集者・宮田文久、黒鳥社・若林恵の3人で、メディアや編集のお仕事について熱く語り合う大放談会です。 伝説の編集者・津野海太郎さんの編集論アンソロジー『編集の提案』をサブテキストに、毎月1回・6か月にわたって編集について徹底議論します。

2022/06/08 (水)19:00~21:00
オンライン
https://onpitsu-bangai-02-online.peatix.com/

<イベントで気になったポイント紹介>
◆編集部の演技
・雑誌は編集部から情報へ
・詳しい人よりタレントへ

◆マガジンハウスの功罪
・消費情報へ(消費的な演技)
・読者から広告へ
・雑誌のカタログ化

◆雑誌は作る方が面白い
・作るプロセスにおける自己発見
・これで良いか?と言う感覚
・ウェブメディアは終わらせづらいから持続性が見えにくい
・雑誌は間違いがない(正解が分からない)

◆編集部の意味
・編集者と記事は、ウェブでは基本的に1対1。
・雑誌でも1対1だけど、先輩が勝手にゲラ箱に入った自分の記事を読んで、コメントくれたり。
・ウェブメディアは雑誌でなく新聞のモデル
・ウェブメディアにおける全体感の難しさ
・業務ではないチェック(しなくても良いけどしてくれる)
・敢えて口にしないコンセンサス
・編集部内の噛み合ってなくても通じる空返事
・ウェブで特集記事をまとめて出してもでは出ない感覚

 

<僕らが考える令和編集考「雑誌と編集」篇>
◆好きな「雑誌」
・ケトル
・テレビブロス
・クイックジャパン
・散歩の達人
・tattova
・映画秘宝
・東京人
・ぴあ

◆作りたい「雑誌」、なりたい「編集部」
▽オレンジ
・年齢誌
・出身誌

▽ポン
・家にいる人マガジン「KOMORI」
・世界のローカルを知る雑誌「ワールドテレビジャーナル」

◆令和時代の「雑誌と編集」
▽オレンジ
・コミュニティ化(オンライン中心に)
・勝手なファンコミュティ
・雑誌的な観点を踏まえたキュレーションメディア
・人の居ない文学フリマでの発見

▽ポン
・コッテリ度が高い雑誌(ミニコミ)
・原石を間近に見る体験ができる
・人格を持った雑誌

<過去回>
1736◆『編集の提案』をきっかけに考える令和の編集①~取材と編集~ #令和編集考

以上、

週末の配信回「タネメガネ」では収録後、気が付いたことや追加で考えたことなどを振り返っています。よろしければそちらもお聴きください。
https://taneraji.com/series/tane-look-back/

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